【観光施設の販促物を作る時に使えるひとつのテクニック】


観光施設や店舗で、

集客や販売促進のために、

パンフレットやチラシ、商品カタログなどを作るとします。


手順としては、

まずは担当者の方が、

手書きで原稿を作成しますが、


その時に、多くの方から聞かれるのが、

「何を書けば良いのかわからない・・・」

「どんな表現で書けば良いのでしょうか?」

という言葉です。


施設や店舗をPRするにしても、

イベントや商品を宣伝するにしても、


「写真は決まったけれど、何て書くか、

言葉(文章)が難しくて・・・」


これは、多くの皆さんに共通する悩みです。



そんな時に“原稿をひねり出す”ひとつの方法が、

「お客様になって自分に質問をする」というやり方です。


例えば、Aという商品(お菓子)を宣伝するチラシに載せる

文章を考えているとします。


商品A(お菓子)を目の前にして、

お客様であるあなたは、自分に質問をします。


「この商品はどんな味なの?」

「この商品の食感は?」

「この商品の素材は何?」

「この商品はどうやって作られたの?」

「この商品は誰が作っているの?」

「この商品の特徴って何?」

「この商品はなぜおすすめなの?」

「この商品はどんなところが魅力なの?」

「この商品はどんな価値があるの?」

「この商品は私に向いてるの?」

「この商品は誰が食べたら喜ぶの?」

「この商品はいつでも買えるの?」

「この商品はいくらなの?」

「この商品はお買い得なの?」

「この商品は売れてるの?」

「この商品はほかの店でも売ってるの?」

「この商品は通販でも買えるの?」

「この商品はどんなパッケージなの?」

・・・・・などなど



まず最初に、

商品Aを初めて見た(知った)、

お客様の立場(気持ち)になりきって、


お客様が言うであろう質問を、

思いつく限り、その言葉のまま、ノートに書き出します。


そして今度は、

商品Aを売る販売員(店員)に変身し、

それぞれの質問に、

できる限り詳しく、丁寧に答えていきます。


今度はその答えを、

話し言葉(口語)のままで、すべて書き出します。


そうしてみると、

かなりボリューム(量)のある文章が作られるはずです。


そして最後に、

その話し言葉の文章をそぎ落とし、

要点を伝える商品紹介文章へと修正します。



ポイント(コツ)は、

「どこまでお客様の立場(気持ち)になりきれるか!?」

ということです。


商品の販売者である皆さんには、

あらかじめ商品知識があるので、

それがかえって邪魔(弊害)となっています。


商品をわかっているがゆえに、

何を書けばよいのかわからない!?

聞いてくれたら何でも答えられるのに・・・

そんな状態だと思ってください。


見たこともない、

聞いたこともない、

食べたこともない、


まったく未体験(未知)の商品に出会ったら、

聞きたいことは、たくさんありますね。


書ききれないぐらいの質問が

想像できるはずです。


時間が掛かっても、

それを全てノートに書いてください。


それができたら、

あとは質問への回答を書き出すだけです。



お客様に立場(気持ち)なってみましょう。


どんな風に説明してもらったら、

その商品を買いたいと感じますか?


どんな風に話しかけてくれたら、

その商品に良い印象を持ちますか?


何も知らないお客様に、

やさしく、わかりやすく話をしてあげてください。


その時、あなたが使う言葉が、

パンフレットやチラシ、商品カタログに載せるべき、

文章の原稿なのです。


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□■ 観光施設 今日の仕事のヒント 
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『原稿作成は、お客様の立場になって質問をし、販売者の立場で回答する』


“仕事のヒント”にピンと来たら、まず行動!それが未来を創ります。

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★編集後記★
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販売者の立場のまま、

販促物の原稿を書こうとすると、

まったく筆が走らないということはよくあることです。


「書けないな・・・」と思ったら、

一旦気持ちを切り替えて、


「お客様からの質問リストの作成」

をやってみましょう。


『質問されれば、答えられる』

という力を皆さんが持っています。


でも、質問されなければ、

自分からはうまく説明できない・・・


そんな感じです。


この方法は、私自身も使うやり方です。


2015.02.24発行号
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宮内直哉の『1分で読める 観光施設 仕事のヒント』  |Vol.599
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